「企業選びの軸(就活の軸)を教えてください」
面接でよく聞くこの質問、
分かったようでよく分からない、この
「企業選びの軸」
とはいったい何なのか?
というかその前に、この質問で面接官はいったい何を知りたいの?
答えを言います。
この質問の意図は、
「あなたはどんな基準で企業を選びますか?」
そこから面接官が知りたいことは、
ズバリ
志望度(マッチ度)です。
「志望動機を教えてください。」
と質問しても当然自社にとって良いことしか言ってくれない(本音が見えづらい)ので、
「企業選びの軸を教えて下さい」
(=どんな基準で企業を選びますか?)
と聞いて、
その基準に自社がマッチするかどうかを面接官が判断するわけです。
敢えて例えるなら、合コンでいう、
「ねー、君ってどんなタイプの人が好きなの?」
っていうのに近い。
従って、
「企業選びの軸を教えてください」
の質問に答えるときは、
「それってどんな企業が当てはまって、どんな企業は当てはまらないんだね」
というのが具体的にわかるものでないと、
回答として、全く意味をなさない。
先の合コンの例でいうところの、
「私と気が合うタイプの人です」
と言われるくらい噛み合わない。
「だからそれはどんなタイプやねん!」
と思わず面接官は心の中で叫びたくなります。
例を挙げると、
学生「誰かに感謝される仕事がしたい」
面接官(それってほぼ全ての仕事がそうじゃないの?営業でも事務でも経理でも)
学生「人と関わる仕事がしたい」
面接官(これまたほぼ全て当てはまりそう。逆に人と全く関わらない仕事って何だろう?)
学生「成長できる会社に入りたい」
面接官(あなたにとって成長とは?/成長できる会社とできない会社をどう見分けるのかを教えて欲しい)
学生「一緒に働く人が自分と合っている会社がいい」
面接官(自分に合っていると思えるのはどんな人なのか教えてください/そんな人と一緒に働ける環境かどうかはどうやって見極めるのですか?※人事が合っているからってその会社の人全員と合うかどうかは全く別問題)
このように、面接官の質問の意図と、学生の答えが著しくズレてしまっていることが非常に多い。
より良い答えとしては、
「金融業界に関わりたい」
「営業の仕事がしたい」
「途上国の発展に関われる仕事がしたい」
「実力主義の会社がいい」
「優秀な人と働ける職場がいい」
「社風がアットホームな環境がいい」
「企業理念で自然との共生を掲げている会社がいい」
「業績が伸びている企業がいい」
「残業が月40時間は超えない会社がいい」
「20代で年収1,000万円をねらえる会社がいい」
etc.
などの方が、より面接官の意図に沿った回答になります。
面接前に、準備しておくべきこと
自分が準備をしている企業選びの軸に対して、
「それって結局どんな会社が当てはまってどんな会社が当てはまらないのですか?」
「その軸に当てはまっている会社とそうでない会社を、どうやって見分けるんですか?」
と自問自答してみて明確に答えることができないのであれば、「企業選びの軸」についての思考がまだまだ足りていないということになります。
そして企業選びの軸が準備できたら、
もちろんそれの次に来る質問、
「どうしてその軸なんですか?」
への答えも忘れずに準備しておきましょう。
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