志望動機を考えるうえで一番難しいのが、
「なぜ、御社なのか?」
という問いに答えること。
御社「でなきゃいけない」理由
と考えると非常に難しいので、
御社「ならでは」の魅力を探しましょう、
という話は前回しました。
→志望動機の「型」
なので今回は、
この「御社ならでは」を、どうやって探せばいいかということについてお伝えします。
あらかじめ断っておくと、他の多くの就活のやり方と同様に、この「会社ならではの魅力の探し方」についても、決められた答えはありません。
どんな方法で企業の研究をしてもそれは個人の自由です。「何が正しい」「何が間違っている」といった話ではなく、「いろんな方法で、多面的に」企業の情報を収集しようとする姿勢はとても大切なのでお忘れなく。
その上で、
どういった探し方をすると「御社ならでは」がより見つかりやすいかという点ですが、
下記のような資料を探すのが最も簡単です。
・説明会でもらったパンフレット
・インターネットの新卒採用ページ/ナビサイトのページ
・イベントやOB訪問などで社員から聞いた話
一般的に、上記のような説明会や新卒採用ページで企業は、
「他社とは違う、ウチの魅力はこれですよ!」
と感じて欲しいことを就活生に伝えるはずですから、まずはしっかりと目を通してみましょう。
それでもいまいちよく理解できない、納得できないという場合、
特にそれが上場企業などであれば、
・IR情報
をあたってみることも有効です。IR情報とは、上場企業が開示を義務付けられている、投資家向けの情報です。
財務諸表などのデータのほかに、「中期経営計画」や「投資家向け説明資料」など分かりやすく作られたものも多く、各社ごとの戦略の違いが明確にわかることがあります。
「御社ならでは」が見つかったら?
御社ならではが見つかったからと言って、すぐに「魅力的です!」とつないではいけない。
例えば、
「業界トップだから御社を志望します。」
と言っても、
「なぜ、業界トップだといいの?」ということが読み手に伝わらないので、
「ミーハーなの?ネームバリューあるから?業界トップだからラクして稼げそうとか思ってない?」
みたいな誤解をされてしまう危険性大です。
従って、
なぜ、それが魅力的なのか?
を説明する必要があります。
加えて、「なぜ魅力的なのか?」という理由は、自分の価値観や、就活の軸(=企業を選ぶ基準)と照らし合わせて考えなければいけません。
例えば、
他の項目(例えば自己PR)で
「私の強みは逆境に強いところです!!」
「トップよりも下位から追いかける環境で燃えます!!」
と言っている学生の志望動機に、
「御社は長年業界トップである安定性に魅力を感じ、志望しました」
と書かれていたらどう思いますか?
志望動機どころか自己PRまで説得力を失ってしまいますよね
(この人は本当に逆境に飛び込みたいのだろうか…?と思われてしまう)
では同じ学生が、このように志望動機を書いていたらどうでしょう?
「御社は業界トップであるが故に優秀な先輩や同期が集まると考えており、常に自分の実力よりも圧倒的に高いレベルの環境で自分を磨き続けたいと思い、志望しました。」
このように書かれていれば、自己PRと志望動機の整合性も取れ、そこに書かれている価値観や想いの説得力がより高まることでしょう。
上記でお伝えしたいのは、
書き方次第で、どんな企業でも自分に合っているように見せることができるよ、
ということではありません。
「業界トップ」や
「利益率が高い」というのは企業のファクト(事実)です。
そういった企業のファクトを並べて見て、
ではその企業は自分に合うのか・合わないのか、ということを、自分の頭をフルに使って考えることは非常に重要です。
これを行うには想像力と仮説思考が求められます。
つまり、
「業界トップということはこういうことではないか?」
と想像力を働かせ、
「だとするとこういう点で自分に合っているのではないか?」
と仮説を立て、
その後の選考の場や座談会その他の情報収集において、その仮説を検証していく。
これこそが、ミスマッチのない「入社すべき企業」にあなたを導く、就活の極意です。
少し脱線してしまいました。
このようなことを考えて志望動機が書けている学生を見ると、
選考官としては、
「説得力があるな」
というだけでなく、
先ほど伝えたように、
「想像力」と「仮説思考」ができているな、
つまりは、
「思考力がある学生だな」
という評価につながります。
是非、こういった志望動機の書き方、考え方をマスターしてください!
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